krtek@Japan

火曜日, 1月 08, 2008

各国の京都議定書目標達成状況


ここに各国の京都議定書の達成状況が載っていて興味深い。


この記事の主旨は、日本は削減どころか増えてしまったけれど、スウェーデンは目標を上回って削減しててすごいね、ということだが、他の国の状況もおもしろい。

まず目につくのは、-50%とか-40%とかむちゃくちゃに減らしている国があること。ほとんどが旧共産圏の国々で、ソ連崩壊後、西側から技術が入ってエネルギー効率が上がったこともあるのだろうけど、経済が日本の「失われた十年」どころじゃなく混乱したことが偲ばれます。

一方、尋常じゃなく増えているスペイン(+53.3%)みたいな国もあって、いったいスペインで何があったんだよ!と聞きたい。(移民の受け入れすぎで総人口が1.5倍になってしまったのかもしれない。)

カナダニュージーランドとかそれなりにちゃんとしてそうな国も増えまくっていて、日本以上に約束破りまくりだ。

北欧勢では、フィンランドは目標を上回り、アイスランドはほぼ目標通りではある。その一方、デンマークはまったく目標に届いていないし、ノルウェーにいたっては大幅に増えている。

アイスランドはほぼ目標通りではあるけど、地熱発電といち早く水素エネルギーの実用化に取り組んでいると 評判の割には、10%も増加している。

デンマークの削減目標が-21%、実績が-7.1%という数字にはいろいろ思うところがある。
・-21%という目標はハードルが高すぎるようにも思えるが、元々が国民一人当たりのCO2排出量が世界一だったこともあるから、まあ仕方ない気もする。
・風力発電増やしまくるなど、がんがんいろんな政策やって有名になったけど、それは元々が相当ひどかったから懸命にやってただけとも言え、「環境先進国」のイメージを持っていた私はちょっとだまされた感じもする。
・でも90年以前はそもそもCO2排出はあんまり問題になっていなかったんだからデンマークが特別「悪い国」だったわけではないし、むしろCO2が問題とわかると即座に対策を実施する実行力を評価すべきとも思う。
・そのまた一方で、あれだけいろいろ対策やった割に実績は-7.1%程度(日本の削減目標-6%とあまり変わらない)かよ、という気もする。

ノルウェーは環境に熱心という話 はあまり聞かず、石油産出で潤っている国のせいもあってか、他の北欧諸国とはちょっと毛並みが違うらしい。

似たような国々に見えて実は各国でかなりバラつきがあるし、各国のイメージと現実のギャップがあっておもしろい。

(なお、この表は2005年の実績であり、京都議定書の約束期間2008〜2012年にどうなっているかはまだわかりません。)

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